« 2012年04月 | メイン | 2012年07月 »

2012年06月 アーカイブ

2012年06月02日

漫画紹介の告知

TMRブログをお読みの皆さんこんにちは。代表のルドルフです。
これからTMRではこのブログを利用して、部員イチオシの漫画を週に一回紹介していきたいと思います。

テーマとしては、
・新刊紹介
・過去の会誌で殿堂入りした漫画紹介
・過去の会誌でベンキマン殿堂入りした漫画紹介
・漫画家、あの人は今!
・掘り出し漫画紹介

などを計画しております。

第一回は来週、6/9(土)の予定です。
新規の漫画を開拓するために、是非ご利用下さい!


【第一回予告】
第一回は代表のルドルフが、百合姫コミックスのあの漫画を紹介します!
乞うご期待!

2012年06月09日

漫画紹介 大北紘子「裸足のキメラ」

TMRブログをお読みの皆さんこんにちは。代表のルドルフ㈱です。
漫画紹介第一回は大北紘子「裸足のキメラ」です。

p6adk.jpg

百合姫コミックスで異色の光を放つ大北紘子初の短篇集。
表題作「裸足のキメラ」は、生殖機能を取らない限り死に至る奇病が蔓延するディストピアを舞台とし、その病に感染したお嬢様と、それに仕えるメイドの物語。
生殖機能を取らないと病気が治らない、だが貴族の血を残すため生殖機能を失うわけにはいかない……そんなジレンマに苦しむお嬢様。
お嬢様にいじめられているが、それでも奉仕の精神を貫くメイド。
苦しむお嬢様を救うため、メイドは……。
そして明らかになる二人の過去とは……!?


「裸足のキメラ」以外の作品も、「単なる百合漫画」ではくくれない、一筋縄ではいかない物語ばかり。
愛しあう少女達を邪魔する「世界」、そしてその世界との戦いは、どれも大変美しく、見応えのあるものです。

昨今もてはやされているのは、きららコミックスなどが量産している、空気系などと結びついた百合だと思います。ですが、この漫画はそういった流れに真っ向からNOを突きつけ、同性愛に対する社会の反発、相手に対する自己犠牲の精神、友情と愛情の境界、などの問題を鮮明に描きます。「神無月の巫女」などの作品が好きな人はきっと気に入るはずです。


次回は、新一年生の霧氷が、なのエースからあの漫画を紹介します。
乞うご期待!

2012年06月16日

漫画紹介 鳥取砂丘「G専(ゲーセン)ラフスケッチ」

TMRブログをお読みの皆さんこんにちは、そして初めまして。新一年生の霧氷です。
漫画紹介第二回は鳥取砂丘「G専(ゲーセン)ラフスケッチ」です。

%E9%9C%A7%E6%B0%B7%EF%BC%88%E7%AC%AC2%E5%9B%9E%EF%BC%89.JPG

以前まんがタイムきららにて「境界線上のリンボ」を連載していた、鳥取砂丘先生の新作漫画。
4コマなのエースにて連載中の看板作品である。
宮本史子は未来のゲームクリエイターを目指すべく、上京してゲーム専門学校に入学。
慣れない都会や学校の風変りなクラスメイトにドキドキすることもあるけれど、
友達と共に毎日楽しく充実した日々を送り、少しずつ成長していく。

作者の実体験に基づく本作品は、個性的なキャラクターたちの専門学校での生活が温かみのある絵柄で描かれる。
そして日々お互いを少しずつ知り合っていく中で、各々が考え、少しずつ自分を変えていく過程が自然に描写されている。
また、日常系4コマ漫画にありがちな「押しつけがましさ」がなく、心地よく読める。
なお、作中にはゲームや都会暮らしの話も登場し、
「これ懐かしいなあ」と昔を思い出したり、「こういうことよくあるなあ」と共感したりできるかもしれない。(ゲーム好きな方や上京して一人暮らしをしている方などは特に)


何気ない日常の中にこそ発見があると教えてくれる作品です。オススメします!


さて、次回は二年生のbraveが、かつて彼が10点をつけたあの漫画の作者の新作を紹介します!
乞うご期待!

2012年06月23日

漫画紹介 岡本倫「極黒のブリュンヒルデ」

わざわざの閲覧有難うございます。2年生のbraveです。
漫画紹介第3回は“あの”岡本倫先生の最新作、「極黒のブリュンヒルデ」です!笑


%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0%E7%B4%B9%E4%BB%8B%E7%AC%AC3%E5%9B%9Ebrave_.jpg


主人公・村上良太は超のつく優等生。
その気概は、昔仲良くしていた幼馴染み・クロネコを自分のせいで死なせてしまったという呵責の念からのものであった。
彼女への罪の意識を続けて悶々としていたある日、学校にクロネコそっくりの転校生・黒羽寧子が現れる。
いつもの平静を保てない良太だったが、寧子は全くの別人だと言い張る。
それどころか、言葉を交わすほどに明らかになっていく彼女の異常性。
あまりの不思議ちゃんぶりに腹を立てる良太だったが、
寧子の忠告に耳を貸さなかったために、土石流で彼女の言った通り命を落としかける。
その目の前で巨大な岩石を割って良太を救ってみせた寧子に、良太は何者かと問う。
「私? 私は… 魔法使いよ」

岡本倫先生の連載作品としては「エルフェンリート」「ノノノノ」に続く3作目となる本作。
上のあらすじ紹介に見る通り、冒頭こそ少々ありきたりに感じられますが、
今までに見せつけてきた独特の空気は本作からもひしひしと伝わってきて、
読み進めるほど広がるその世界観は寧ろエルフェンリートの時よりもさらにダークな風味に仕上がっています。
救いに乏しいストーリー、そこに挟まる調和のためのコメディ。
目を背けたくなるような残酷描写と、……あまり変わらない絵柄。
どれを取っても、今までの岡本倫読者には胸を張って、(それ以外の人には様子を窺いながら、f^_^;)薦められる一作となっております!
読みたい漫画の方向性を見失ったのなら、是非候補の一つに挙げてやってください。


次回は一年生の黒(ヘイ)が今注目のあの漫画をレビューします!乞うご期待!

2012年06月30日

漫画紹介 槇えびし「朱黒の仁」

どうもはじめまして、一年生の黒(ヘイ)です。
漫画紹介第4回は槇えびし先生の、「朱黒の仁」です。

120629_2144~01.jpg

九度山に配流の身であった真田幸村は、監視を潜り抜けて大阪城に入場、息子大助といもに、徳川方に敵対する。
兄の信之は徳川方におり、真田の名を遺そうとそれぞれ違う道を選択する。
真田家の行く末はどうなるのか。兄・信之、弟・幸村の死に様を描いた珠玉の名作。


前回の予告の注目作(?)かどうかはわかりませんが、良作です。一巻を通して安定して面白い。
今まで歴史ものは結末を「知ってしまっている」ため多少敬遠してしまっていたのですが、それを少し後悔しました。

逆に、「知ってしまっているからこそ」という楽しみ方というものもあるんですね。
今回のようなケースでは、最期を知っているがために、幸村の奮闘にどこか哀しさを感じてしまう。
何ということもなく心に沁みます。

一方で、魅せ所である戦のシーンも充実しています。
戦術によって、無勢で多勢を駆逐する。正に戦の醍醐味です。


更に、最後のおまけページによると全3巻(予定)らしいので
非常に集めやすい仕様にもなっています。興味を持った方はぜひ。

さて、次回は一年生の変態要員、英国紳士このみがガンガンコミックスJOKERのアノ漫画を紹介します。乞うご期待!


About 2012年06月

2012年06月にブログ「東京大学漫画調査班TMR」に投稿されたすべてのエントリーです。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

前のアーカイブは2012年04月です。

次のアーカイブは2012年07月です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。