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漫画紹介 金子歩「君の中の少年思考」

どうも皆さん、例によって〆切から敗走してきた大嵐です。
「アレなアレでアレ」という非常に込み入った事情から今回僕がまたやることになりました。振りかかる仕事さん……。
というわけで今回の紹介漫画は金子歩 「君の中の少年思考」です。



まず帯がとんでもないですね。「ノンケの君にバーン!」ですよ。新刊コーナーでこの漫画だけ異彩を放ってました。
中身はと言うと、二人の男子高校生が時には寄り添って、時には悩み合いながら、同性愛に対する葛藤の中で結局付き合っていくんだなーって感じのお話です。端的に言ってしまえば。

正直言って(商業誌の中では)絵の方はお世辞にも上手とは言い難いですけど、絵の巧拙は読んでてもそこまで気にならなかったですね。というか絵よりも中身(話とか心情描写とか)の方に目が行ったと言うのが正しいんでしょうか。「簡単に付き合っちゃって色々やってハイ終わり」じゃなくて、そこに至るまでの男子高校生としての葛藤というか、そういうのが結構うまく描かれていると思いますよ。
まあ描かれているとは言っても「漫画として内容的に重すぎることも軽すぎることもない適度な重さで」描かれていますから、「実際はこんなもんじゃない!!!!」と声高に主張する人はいるかもしれませんけどね。……そんな人いたら怖いなぁ。

しかし一般的読者には白い目で見られそうな少年同士の同性愛を、青年誌でここまでストレートに扱うってのもなかなかすごいことだと思います。「ゆりキャン」とこれが同時に載ってて同性愛が盛んだったヤングアニマルさん……。
ま、気が向いたら読んでみるのもいいんじゃないですかね。人を選ぶような漫画でしょうけども、僕はそこそこ気に入りました。

さてさて、我々東京大学漫画調査班TMRは毎年恒例の年間漫画ランキングを鋭意製作中であります。
漫画読みである会員たちが選びに選び抜いて作った「個人ランキング」、更にそこから選び抜かれた漫画が集う「2012年漫画全体ランキング」をお見せする予定です。
ランキングは冬コミ新刊になる71号で掲載いたしますので、興味を持たれた方は東京大学漫画調査班TMRのサークルスペースにぜひお越しください!

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2012年12月04日 22:06に投稿されたエントリーのページです。

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